厄除弘法大師といわれる川崎大師平間寺(正式名は金剛山金乗院平間寺)。成田山新勝寺、高尾山薬王院とともに、関東三山のひとつ。真言宗智山派の大本山で、総本山は京都の智積院。寺伝によれば1128(大治3)年、尾張出身の平間兼乗(ひらまかねのり)が夢のお告げで海底から弘法大師(空海)の木像を引き上げ、寺を建立したのが始まり。
厄払いと初詣で知られる川崎の古刹
1813(文化10)年、第11代将軍・徳川家斉(とくがわいえなり)が厄除に訪れて以来、厄除けの御利益で有名に。
毎月21日には縁日(弘法大師の縁日)が開かれ、6:00〜信徒安全大祈祷会修行が行なわれています。
毎月28日が不動明王の縁日で、15:00〜不動尊大護摩供修行を実施。
仏の智慧の火をもって煩悩(苦の根元)を焼き尽くすという護摩修行も1日数回実施。
護摩修行で、家内安全、商売繁盛、病気平癒、心願成就などが祈願できる仕組み。
堂宇は第二次世界大戦の戦災で焼失し、現存する建物は戦後の再建。
関東八十八ヶ所特別霊場。
関東三十六不動尊霊場7番札所(川崎大師不動堂)。
平成16年5月1日落慶の経蔵の天井には、韓国人間国宝・李萬奉による『双龍』、仏画家・染川英輔による『飛天』図が描かれています。
明治32年の1月21日(初大師の縁日)に開業した大師電気鉄道(現・京急大師線=日本で初めての標準軌)は京浜急行の前身。
境内には、東海道の川崎宿入口から川崎大師への参詣路を示した標石(しるべいし)があります。
「従是弘法大師江之道」と記された石は、現在の六郷橋付近から移設したもので、川崎の石造物の中で最古のもの。
江戸時代には、丹沢の大山詣、江ノ島詣とならび庶民の信仰と行楽を兼ねた参詣で賑わい、関東厄除第一霊場として栄えました。
川崎大師平間寺のおもな年中行事
1月1日/元朝大護摩供(がんちょうおおごまく)=本尊厄除弘法大師の宝前で、元朝大護摩供を厳修。
1月8日/初薬師=新年初めての薬師如来の縁日。薬師殿では初薬師法楽が執り行われ、身上安全、健康長寿、病気平癒が祈願されます。
1月20日・21日/初大師=新年初めての弘法大師の縁日。祈祷されたお護摩札には、特別に「初大師修行」の朱文字が入ります。
1月28日/初不動=新年初めての不動明王の縁日。不動堂で15:00〜より不動尊大護摩供が厳修。
2月3日/節分会=「節分会・豆まき式」で貫首大導師のもとに、除災招福、開運満足を祈願し、境内特設舞台で年男・年女によって追儺(ついな)の豆まき式を実施。
2月15日/涅槃会(ねはんえ)=釈迦の亡くなった日に大本堂で行なわれる行事です。
2月21日/福徳稲荷大祭・午(うま)まつり=不動堂横の福徳稲荷の大祭。五穀豊穣、商売繁昌の守護神です。
2月22日/聖徳太子年祭=聖徳太子の正忌日にあたる2月22日に、その威徳をたたえる年祭法要が行なわれます。法要後、若鳶会会員により「はしご乗り」が披露されます。
3月18日〜24日/御影供まつり(みえくまつり)=空海(弘法大師)を追慕する祭。ぼんぼりやのぼり旗、吹き流しが境内に飾りつけられます。
4月1日〜8日/花まつり週間=釈迦のお誕生を奉祝する祭礼。
6月17日/興教大師降誕会(こうぎょうだいしごうたんえ)=真言宗中興の祖・興教大師覚鑁(かくばん)の誕生日を祝います。
7月1日~7日/会社・工場 産業安全・災害絶滅大祈祷会修行=「全国安全週間」に合わせて行なわれる川崎らしい修行。
期間中、祈祷を申し込めば、産業安全・災害絶滅大般若祈祷札を特別授与。
7月中旬/川崎大師風鈴市=川崎の夏の風物詩。
11月1日〜30日/七五三祝子育祈祷月間=「子育満足」「学業成就」の祈祷を厳修。
12月12日/陀羅尼会(だらにえ)=真言宗中興の祖・興教大師覚鑁上人(こうぎょうだいしかくばんしょうにん)の正忌日。
12月21日/納めの大師・お焚き上げ法楽=弘法大師の1年最後のご縁日。護摩札、お守りを焚き上げます。
12月25日/煤払い=大本堂の煤払いを実施。
12月31日/結願大護摩供・除夜法楽=1年最後の護摩祈祷が行なわれ、除夜の鐘が撞かれます。
川崎大師平間寺 DATA
名称 | 川崎大師平間寺/かわさきだいしへいけんじ Kawasaki Daishi Heikenji Temple |
所在地 | 神奈川県川崎市川崎区大師町4-48 |
関連HP | 川崎大師平間寺公式ホームページ |
電車・バスで | 首都高速横羽線大師ランプからすぐ駐車場(自動車交通安全祈祷殿に隣接、平間寺大本堂へは徒歩10分) |
ドライブで | 京浜急行大師線川崎大師駅から徒歩5分 |
駐車場 | 700台/無料、8:00〜17:00(12月31日は終日) |
問い合わせ | TEL:044-266-3420/FAX:044-277-8163 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |