日中でも5分間隔、朝ラッシュ時は1分間隔で頻発!という日本一ともいえる過密バスダイヤを組むのが京成バス「新都心・幕張線」。そこで活躍するのが「連節バス」です。
通常の1.5倍の輸送力が確保できる!
連接バスとは、通常の1台のバス(基本はタイヤ4つ)の後ろに牽引するもう一つの車(こちらはタイヤ2つ)を連結して1.5倍の輸送力を保とうというユニークなバス。
日本では昭和60年のつくばで行われた『国際科学技術博覧会(つくば’85)』でスウェーデン・ボルボ製B10M(ボディは富士重工業製)連節バス100台が導入されたのが最初。
「1台で、通常大型バス車両の約1.5倍の輸送力を誇る「連節バス」を導入し、効率的に大量輸送を実現している事例が、近年、国内でも増えてきている状況にあり、これまでに連節バスを導入している地域では、朝夕のラッシュ時における混雑緩和がみられるなど、利用者からも概ね高い評価が得られているとともに、連節バスを導入したバス事業者においても運行回数の集約化が図られるなどの効果が認められている事例もあります」(国土交通省自動車局)。
さらに、
「現在、連節バスは、国内メーカーでは製作されておらず、また、輸入されているものも上記のいずれにも該当しないため並行輸入自動車となります」とのことです。
↑これが連節バス(平成22年1月まで運行の京成バス・ボルボB10M連節バス)
最初に投入されたのがボルボB10M連節バス
京成バスは千葉県市川市八幡に本社を置き、東京都東部、千葉県北西部地域でバスを運行する会社。
高速バス・空港連絡バス、一般路線バス、貸切・特定バスを運行しています。
連節バスは、4万人が就業する幕張新都心への足を確保する「幕張新都心地域BRT事業」として運行(BRT=バス・ラピッド・トランジットの略)。
実は、幕張本郷駅から幕張新都心へは、1時間に3000人という全国で最多輸送量がありました。
これをクリアするために導入されたのが、この連節バスです。
平成10年12月に10両の連節バスを投入。
当初、京成バスが投入したのは、科学万博と同じボルボB10M連節バス(ボディは富士重工業製)。
↑ボルボB10M連節バス
現在ではベンツの連節バスが運行
老朽化や排ガス規制の問題もあってもあって、平成22年2月には連節バス10両の代替を行なうとともに、12月には5両を追加しました。
この時の15台が今も活躍のメルセデス・ベンツ・シターロG (Mercedes-Benz O530 “CITARO”) 。
全長は、17.94mで、座席定員48人。
ベンツの純正カラーの一つであるJADEITE GREENを基調とし、愛称も「シーガル幕張」と軽快なものに。
さらに停留所・連節バス車内での鉄道運行情報提供も全国初、ICカード利用者による2列同時乗車も全国初という画期的なバス輸送システムを導入しています。
京成バス「新都心・幕張線」
(幕1)幕張本郷駅~海浜幕張駅~QVCマリンフィールド・医療センター
(幕2)幕張本郷駅~ハイテク通り~海浜幕張駅
(幕3)幕張本郷駅~ハイテク通り~若葉三丁目