横浜のご当地ソングは横浜、ヨコハマ、YOKOHSAMAで始まる曲だけでもざっと110曲ほど。そんな横浜のご当地ソングの中でも駅名までに影響を与えたのが青江三奈の歌った『伊勢佐木町ブルース』。伊勢佐木町商店街(イセザキモール)に伊勢佐木町ブルース歌碑と、ちょっぴりレトロ風な伊勢佐木町ブルース看板が設置されています。
平成13年7月1日にグランドピアノを象った歌碑を設置
青江三奈7枚目のシングルとして昭和43年1月5日に発売された『伊勢佐木町ブルース』は、作詩・川内康範(かわうちこうはん)、作曲・鈴木庸一で大ヒットし、「第10回日本レコード大賞」歌唱賞、「第1回全日本有線放送大賞」優秀スター賞を受賞。
さらに歌謡映画『夜の歌謡シリーズ 伊勢佐木町ブルース』も制作されています。
横浜市営地下鉄1号線(昭和47年12月16日開業)の長者町駅を『伊勢佐木町ブルース』のヒットにより、伊勢佐木町に変更しようという運動が起こり、その結果、伊勢佐木長者町という駅名が生まれたといういきさつがあります。
伊勢佐木町4丁目に伊勢佐木町ブルース歌碑が設置されたのは、青江三奈が膵臓癌で没した(平成12年7月2日没)翌年の平成13年7月1日のこと。
グランドピアノを象った歌碑で、スイッチを押すと『伊勢佐木町ブルース』が1分間流れる仕組み。
伊勢佐木町ブルース歌碑誕生後も、渚ようこ(平成20年)、中森明菜(平成21年)、クレイジードッグス(平成21年)、徳永英明(平成24年)、畑中葉子(平成28年)と多くの歌手にカバーされ、歌い継がれる名曲となっています。
青江三奈は昭和41年、川内康範作詞、浜口庫之助作曲の『恍惚のブルース』でメジャーデビューし、いきなり80万枚という大ヒット。『第17回NHK紅白歌合戦』に出場しています。
その後、ヒットに恵まれず、レコード会社が川内康範に再度ヒット曲をという課題を託して生まれたのがこの『伊勢佐木町ブルース』。
冒頭の「アーン、アーン」という吐息的なセリフは、川内康範のリクエスト。
『第19回NHK紅白歌合戦』出場時は、この「アーン、アーン」が不健全ということで、楽器カズー(Kazoo)の音に差し替えられるという曰く付きとなりました。
ちなみにいしだあゆみのヒット曲『ブルー・ライト・ヨコハマ』は、昭和43年12月25日発売。
昭和43年は、奇しくも年の始(1月5日『伊勢佐木町ブルース』)、年末(12月25日『ブルー・ライト・ヨコハマ』)と横浜の大ヒットご当地ソングが2曲誕生した年ということに!
伊勢佐木町ブルース歌碑 DATA
名称 | 伊勢佐木町ブルース歌碑/いせざきちょうぶるーすかひ |
所在地 | 神奈川県横浜市中区伊勢佐木町4-123 |
電車・バスで | 横浜市営地下鉄ブルーライン伊勢佐木長者町駅・阪東橋駅・京急日の出駅・京急黄金町駅から徒歩7分。JR関内駅から徒歩10分 |
ドライブで | 首都高速神奈川1号横羽線横浜公園出口から約1.5km |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
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