館山市街の南に位置する標高65mほどの丘陵は、1580(天正8)年、里見義頼(さとみよしより)が築いた館山城跡。城跡一帯は「日本の歴史公園100選」にも選定される城山公園として整備され、城山山頂には、模擬天守が建てられています。内部は『南総里見八犬伝』の資料などを展示の館山市立博物館分館(八犬伝博物館)となっています。
城山公園山頂からは館山湾を一望に!
館山城も廃城となり、破却されています。
1781(天明元)年に、稲葉正明が館山藩主となり、その子・稲葉正武が山麓に館山陣屋を構えていますが、城は築いていません。
山頂に建つ館山市立博物館分館(八犬伝博物館)からは、海蝕崖の大房岬(たいぶさみさき)、館山湾をはじめ、対岸の三浦半島、遠くは伊豆大島まで一望のもと。晴れた日には富士山も眺望。
模擬天守は丸岡城を模して昭和57年に再建されたものですが、往時の天守がどのようなものだったかは定かでありません。
中世の城郭も、戦時中に高射砲陣地が築かれたため残されていません。
中腹には館山市立博物館本館もあるのであわせて見学を。博物館本館に通じる小径に、12点の現代彫刻を設置し、「彫刻の径」と呼ばれています。
また、『恋人の聖地/鏡ヶ浦から富士の見えるまち 館山』の聖地スポットとして、城山公園(展望エリア)、洲埼灯台、館山夕日桟橋が認定されています。
4月下旬〜5月上旬には6000本のツツジが咲く
桜の名所として有名ですが、頂上西側斜面を中心に植えられた6000本を誇るツツジの見事さでも知られており、4月下旬〜5月上旬には、ツツジ祭りも開催。
また頂上へと続く階段の散策路「つばきの径」には900株の椿も植栽されています。
芝生広場には、「里見茶屋」があり、名物の「房州里見だんご」など喫茶・軽食も可能です。
例年5月16~17日頃と7月27日頃には富士山頂に日が沈むダイヤモンド富士を眺めることが可能で「関東の富士見百景」にも選定されています。
10月には『南総里見まつり』も開催。
武者行列や鉄砲隊の演武などが行なわれています。
城山公園の南端には『南総里見八犬伝』のモデルになった8人の忠臣の墓「八遺臣の墓」もあります。
館山藩2代藩主・里見忠義は、大久保忠隣の孫娘を室として迎えますが、忠隣の失脚事件に連座して伯耆国倉吉藩に流され、1622(元和8)年に病死。
8人の側近が殉死し主君・里見忠義とともに大岳院(鳥取県倉吉市)に葬られ「八賢士」と讃えられました。
その遺骨を分骨したのが「八遺臣の墓」。
城山公園(館山城) | |
名称 | 城山公園(館山城)/しろやまこうえん(たてやまじょう) |
所在地 | 千葉県館山市館山351-2 |
関連HP | 館山市公式ホームページ |
電車・バスで | JR館山駅からJRバス洲崎方面行きまたは、日東バス館山航空隊行きで5分、城山公園入口下車、徒歩5分 |
ドライブで | 富津館山道路富浦ICから約8.5km |
駐車場 | 50台/無料 |
問い合わせ | 館山市立博物館 TEL:0470-23-5212/FAX:0470-23-5213 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |