江戸城の本丸を守る内濠(内堀)のひとつが三日月濠。明治21年、江戸城西の丸・吹上に明治宮殿で建設され、乾門(いぬいもん)が新造されたことで、乾濠と呼ばれるようにもなりました。三日月濠という名は、その名の通り、三日月のかたちだから。乾濠は、江戸城の戌亥(いぬい=北西)の方向にあるから。
隣の平川濠と並んで、江戸城随一の高石垣が美しい
江戸時代には跳ね橋だった北桔橋が架かる北桔橋門の西側が三日月濠です。その反対側が平川濠ですが、両方とも深い天然の谷を活かして江戸城でもっとも高い石垣が組まれています。
江戸城築城前は、三日月濠~蓮池濠~蛤濠(坂下門)を経て日比谷入江に川が流れており、その天然の谷と川を江戸城本丸を守る内濠に活用したのです。
三日月濠は掛川城などにもその遺構が残りますが、それは丸馬出を伴う甲斐武田流の築城スタイルで、江戸城の三日月濠は、単なる形状からの名だと推測できます。
江戸城内図に見る 三日月濠
三日月濠(乾濠) | |
名称 | 三日月濠(乾濠)/みかづきぼり(いぬいぼり) |
所在地 | 東京都千代田区千代田1-1 |
関連HP | 宮内庁公式ホームページ |
電車・バスで | 東京メトロ東西線竹橋駅から徒歩6分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |