総武本線の架道橋で、秋葉原のシンボル的な存在。総武本線が両国駅から御茶ノ水駅まで延伸された際、松住町交差点(現・昌平橋交差点)に架けられた鉄橋です。松住町交差点は、東京市電(路面電車)の軌道が交差する交差点だったため、支間71.96mの広いアーチ式の鉄橋を架橋して、難題をクリアしたもの。
総武本線の御茶ノ水延伸で架かった美しいアーチ橋
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昭和7年、鉄道省により架橋された橋で、日本の鉄道橋としては、初となるタイドアーチ(Tied arch)形式です(日本初のタイドアーチ橋は、大正3年架橋の八ツ山橋ですが、昭和58年に架けかえられて現存していません)。
建設を担当したのは大林組、そして橋梁(橋桁)をつくったのは東京石川島造船所(現・IHI)です。
橋の名は、当時の橋が架かった神田松住町に由来。旧町名は橋の名のみ残されているのです。
松住町架道橋の御茶ノ水側には神田川をまたぐ神田川橋梁が連続。「ラーメン橋脚」が使用されている神田川橋梁も当時としては新しい技術の鉄橋で、美しいデザインの橋が連続する貴重なスポットになっているのです。
松住町架道橋はまさに鉄道遺産といっても過言でない橋なのです。
総武本線御茶ノ水延伸の際に架けられた橋としては、隅田川に架かる隅田川橋梁も鉄道遺産のひとつです。
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松住町架道橋 | |
名称 | 松住町架道橋/まつずみちょうかどうきょう |
所在地 | 東京都千代田区外神田1丁目・2丁目 |
電車・バスで | JR御茶ノ水駅聖橋口から徒歩5分。JR秋葉原駅電気街口から徒歩6分 |
駐車場 | 周辺の有料駐車場を利用 |
掲載の内容は取材時のものです、最新の情報をご確認の上、おでかけ下さい。 |