小湊鐵道 里山トロッコ、運転中!

小湊鐵道 里山トロッコ

2015年11月15日に運行を開始した小湊鐵道(本社:千葉県市原市)の里山トロッコ。上総牛久駅〜養老渓谷駅間を1時間ほどかけてのんびりと走ります。全車自由席ですが、乗車にあたっては乗車券のほかに「トロッコ整理券」(Webまたは電話予約)が必要です。上総牛久駅へは内房線五井駅(東京駅から快速が直通)から小湊鐵道を利用。

4両編成のうち、2両は開放的な展望車に

小湊鐵道 里山トロッコ
一見すると本物のSLのよう
小湊鐵道 里山トロッコ
2両目、3両目の展望車

「トロッコ整理券」の予約は乗車1ヶ月前の10:00から、乗車2日前の16:00まで。
乗車当日に乗車駅のトロッコ整理券売り場で購入する仕組み。
予約に際しては、展望車(窓なし車両=ハテ101・ハテ102)、普通車(窓付き車両=ハフ101・クハ101)を選ぶので、事前にどの車両に乗るのか、決めておく必要が。

運行期間は例年3月中旬~12月中旬。
平日は2往復、土曜・祝日は3往復、日曜は2〜3往復が運転予定。
平日は運転されない日もあるので、詳しくは小湊鐵道の里山トロッコ運行日カレンダーを参照。

4両編成のトロッコ列車と機関車は、新潟県の重機製作会社の北陸重機工業に特注。
トロッコ列車を牽引する機関車(DB4形ディーゼル機関車)は、大正13年から昭和24年頃まで小湊鐵道で活躍したドイツ、オーレンシュタイン・ウント・コッペル社製のSL(蒸気機関車)を復元。
といっても実際は二酸化炭素の排出量が少ないボルボ社製クリーンディーゼルエンジンを搭載したディーゼル機関車。
つまりは形だけSLで、発煙装置を装備し、煙突からなんとバニラの香りがする煙が出る仕組みに。
汽笛も往時のものを再現しているというこだわりです。
4両編成のうち、まんなかの2両は、天井が強化ガラス張り、窓のないオープンデッキタイプの展望車両。

途中には素掘りのトンネル、今や鉄道ファンのみならずSNSなどでも大人気の「石神菜の花畑」(養老渓谷駅から徒歩10分)もあって、里山の風景を満喫できます。

トロッコ列車誕生の秘話

小湊鐵道里山トロッコ

トロッコ列車が誕生した発端は、保線作業用のレールバイク(軌道バイク=軌道自転車)に石川晋平社長が乗った時に味わった爽快感なのだとか。

「2008年、初めてレールバイク(軌道バイク)に乗り、とても楽しかった。日差しを浴び、風を感じ、野焼きの匂いまで感じて五感がフルに活性化しました」と解説するのは、2015年8月、報道発表での石川晋平社長。
レールバイク(軌道バイク)体験は、「自分と里山の自然がひとつになる不思議なひととき」だったのだそう。

つまり、ホンダ125ccバイクを保線作業用に改造したレールバイク(軌道バイク)は、保線関係者だけが味わえる爽快感があり、それを一般の人にも味わってもらいたいという熱い思いがトロッコ列車になって結実したのです。

「里山は自然の恵みに感謝し、人々が豊かにくらす日本人のこころのふるさとです。それ. は過去の遺産ではなく、めざすべき懐かしい未来なのではと小湊鐵道は考えています」(小湊鐵道)

2016年4月には90歳(当時)を迎えた絵本作家のかこ・さとし(加古里子)氏が設立99周年(2016年当時)の小湊鉄道沿線の里山や歴史を描いた『出発進行! 里山トロッコ列車 小湊鐵道沿線の旅』も出版し、大人気となっています。

なお、小湊鐵道起点駅の五井駅へはバスタ新宿(新宿南口)、横浜駅、羽田空港から高速バスも運転。

小湊鐵道里山トロッコ
石神菜の花畑の見頃は例年3月中旬〜4月上旬

小湊鐵道 里山トロッコ
関連HP 小湊鐵道公式ホームページ
開催日 3月中旬~12月中旬
予約 トロッコ列車公式ホームページ
問い合わせ TEL:0436-23-5584(受付は10:00〜16:00)
 

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