銀座三越(三越銀座店)の屋上に鎮座する立身出世、開運に御利益(ごりやく)大という地蔵尊。デパートが並ぶ銀座ですが、銀座三越には銀座出世地蔵尊と三井家の守護神である三囲神社、3丁目の松屋銀座には龍光不動尊が「屋敷神」として祀られています。なかでも有名なのが三越屋上の銀座出世地蔵尊です。
開運・出世・延命・商売繁盛に御利益が大!
[colwrap] [col2][/col2] [col2][/col2] [/colwrap]銀座出世地蔵尊奉賛会によれば、銀座三越(三越銀座店)の屋上の銀座出世地蔵尊は、明治初め、三十間堀から「出世」したといい、地元の鳶職(とびしょく)が銀座4丁目3番地辺(現在の4丁目7番地)の空地へ安置したところ、信心篤い人達が花や団子を供え参詣するように。
その後、この地蔵尊が、開運・出世・延命・商売繁盛のあらたかな御利益があるということが喧伝(けんでん)され、お堂が建立され、さらに毎年7日、18日、29日が縁日となって賑わいをみせるようになりました。
報知新聞の前身である『郵便報知』の明治9年7月22日付記事には、「銀座3丁目の横丁に此程流行する地蔵尊ハ去る文久元年7月18日三十間堀1丁目6番地先き古土蔵取繕の節同所鳶頭田中善太郎が地中より掘出し・・・」と記され、幕末の1861(文久元)年に、鳶頭(とびかしら)の田中善太郎が地中から掘り出したことになっています。
由緒は、定かでありませんが盛大な賑わいがあったことは、銀座の歴史の中でも有名な話。
賑わいは、京橋から新橋までの片側にびつしりと並んだ夜店が246軒という「銀座八丁露店」として発展しましたが、関東大震災、そして昭和20年5月25日の東京大空襲で銀座一帯は焼け野原となり、出世地蔵尊も行方知れずに。無事に、堂宇跡で発見されますがその土地が昭和23年にファッションショーを開いた名門キャバレーの「キャバレー美松」となります。というわけで、今度はキャバレー美松の中庭に安置されますが、今度はキャバレー美松が保証給の高騰を理由に閉店。
昭和40年に三越が「キャバレー美松」跡地を立体駐車場にし、さらに昭和43年、銀座三越が新築する際に(昭和5年築のレトロ建築からの新装開店)、キャバレー美松跡地から銀座三越の屋上に移し、築地本願寺により開眼法要を行なったのです。屋上に小さいながらも新たな堂宇をつくって安置し、寺務所も置かれました。
本物の出世地蔵菩薩像は扉の閉じたお堂の中に安置されています。横の大きな地蔵尊は、彫刻家・岩城信嘉(いわきのぶよし)氏が手掛けた「拡大版」。つまりは巨大な前立本尊といった感じです。
銀座出世地蔵尊の脇にある三囲神社(みめぐりじんじゃ)は、三井家(三越の前身)の守護神として三越本支店、屋上に祀られる社。墨田区向島の三囲神社(本社)から宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ=倉稲魂命)の分霊を勧請したものです。いわゆるお稲荷さんなので、あわせて参拝すれば、五穀豊穣、商売繁盛、家内安全、交通安全などに御利益が。
銀座出世地蔵尊(銀座三越) | |
名称 | 銀座出世地蔵尊(銀座三越)/ぎんざしゅっせじぞうそん(ぎんざみつこし) |
所在地 | 東京都中央区銀座4-6-16 |
関連HP | 銀座三越公式ホームページ |
電車・バスで | 東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線銀座駅からすぐ。JR有楽町駅中央口・銀座口から徒歩9分 |
駐車場 | 399台/有料(買い物に応じたサービスあり) |
問い合わせ | 銀座三越 TEL:03-3562-1111 |
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