東京都文京区本駒込3丁目にある曹洞宗の名刹、吉祥寺(きちじょうじ)の境内にある大仏。享保7年(1722年)鋳造の青銅製の釈迦如来坐像で像高2.93m、総高4.17m。鋳造したのは「神田鍛冶町鑄物師 河合兵部 永田喜右衛門」と蓮台に彫られていますが寄進者は明らかではありません。
神田鍛冶町鑄物師・河合兵部が鋳造した珠玉の大仏
江戸時代には、丈六、青銅、如来、坐像、露座という条件で民衆の発願により大仏の建立が許されていました。
もともと吉祥寺大仏は現在の場所から東南側70mほどの場所に鎮座していましたが、大正2年に移設されています。
法隆寺金堂の釈迦三尊像などが典型の坐像の裳裾(もすそ)が台座にかかり、垂れ下がっている裳懸座(もかけざ)の大仏ですが、江戸に築かれた大仏としては珍しいものです。
熟練した鑄物師が鋳造したものであることがよくわかります。
ちなみに、長野・善光寺、六地蔵横に鎮座する像高2.7mの濡れ仏(八百屋お七の霊を慰めたものという伝承があり、俗に「八百屋お七のぬれ仏」とも)も享保7年(1722年)、河合兵部の鋳造。
吉祥寺大仏 DATA
名称 | 吉祥寺大仏/きちじょうじだいぶつ Kichijoji Great Buddha |
所在地 | 東京都文京区本駒込3-19-17 |
関連HP | 文京区公式ホームページ |
電車・バスで | 東京メトロ南北線本駒込駅から徒歩7分。都営地下鉄三田線白山駅から徒歩12分 |
ドライブで | 首都高速5号池袋線護国寺ランプから約3.5km |
駐車場 | 境内駐車場を利用 |
問い合わせ | TEL:03-3823-2010 |
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